「今週のお題:心を動かされた映画」

バベットの晩餐会

TVで観たのだが何とも味のある深い映画だった。

静かな感動を覚えたから本(アイザック・ディネーセン著)も買って読んだくらいだ。

フランスから荒海を航海して亡命してきた謎の女主人公バベットが
片田舎の牧師の館に居つくところから始まる。
暗いシーンはこれから一体何が始まるのか・・ドキドキ

時代は19世紀。

その牧師には二人の年増の美人姉妹がいた。
その二人にまつわる静かな恋愛話、貧乏な土地の人々の暮らし
牧師である父親の生誕100年祭の祝宴を任せてくれるように
バベットが申し出る。

丁度宝くじが当たって大金が入ったのだった。
それから元調理人の腕を最大限に生かした晩餐会が始まる。

準備段階から晩餐会が終わるまでの話だが・・・

それぞれの人々の立場生き方人生が偲ばれて
最初で最後の最高の晩餐を頂きながら
みんなが満足していく様子が見ている方も癒されて行くのだ。

どうにもしようのない人生に翻弄されながらも諦めず
どんな立場にあろうとも自分を活かすことができるという
強いメッセージを受け取った私であった。

名声を受けるだけが幸せではない。
名も知れぬ人たちを癒すことができることも
同じく幸せなのかもしれない。

あれからも2度TVで放映されたのを観た。

そして3回とも初めてのように感動した。